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お役立ちコラム

発達障害の子は運動が苦手?それってホント?

  • 3 日前
  • 読了時間: 7分

「運動発達が、少しゆっくりめ」

「お箸やハサミを使うのが、まだ難しそう」


そんなお子さんの様子に、ふと「発達に何か関係があるのでは…」と気になったことはありませんか?



お子さんの発達の過程は一人ひとり異なり、運動能の獲得にも個人差があります。


とはいえ、同年代のお子さんと比べてできていない事が多いと、「うちの子、大丈夫かな」と不安になる親御さんは少なくありません。



実は、発達障害の特性を持つお子さんの中には、“運動面”に独特の苦手さを抱えるケースが一定数見られます。


この記事では、実際の支援現場で見られる例をもとに、発達障害と運動の関係について、わかりやすく解説していきます。



目次.

2-1. 運動は2種類(粗大運動と微細運動)ある!

2-2. 協調運動が苦手なケースも

3-1. 身体感覚の未熟さ

3-2. 脳の特性

3-3. 握力・筋力の低さ

3-4. 感覚過敏や鈍麻

3-5. 発達性協調運動症(DCD)との関係

4-1. 実は運動が得意な子も少なくない

4-2. 反復練習が得意なために伸びるケース


5-1. 小さな成功体験を積み重ねる

5-2. 比較や叱責を避ける

5-3. 楽しさを優先した運動遊び

6-1. 体育の授業でのストレス

6-2. 集団スポーツの難しさ

6-3. 自信をなくしてしまう前にできる工夫

7-1. 学校・園での誤解

7-2. 親族や周囲からの心ない言葉

7-3. SNSやネット情報

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1. 「発達障害=運動音痴」は本当? 



色鮮やかな模様の万華鏡を覗く子供の横顔。背景はぼかされた緑とオレンジ。興味津々な表情が印象的。

 


私も診療の中で、


・ボール遊びが苦手

・姿勢が崩れやすい

・鉛筆やハサミが上手に使えない


といった特徴を持つケースを、実際に経験してきました。



一方で、運動神経がとても良い子もいらっしゃるため、「発達障害=運動音痴」と一括りにすることはできないと感じています。





2. 運動の苦手さとは?


青いシャツを着た子供が赤い壁にチョークで絵を描いている。壁には笑顔の顔が描かれており、楽しげな雰囲気。



(1) 運動は2種類(粗大運動と微細運動)ある!


運動には大きく分けて2つの種類があります。


  • 粗大運動:走る・跳ぶなど体全体を使う運動

  • 微細運動:はさみを使う・字を書くなど手先の細かい動き


お子さんの発達は、粗大運動⇒微細運動の順に発達していきます。


一般的に、粗大運動の遅れは知的な問題が背景にあるケースも多いですが、発達障害のお子さんは両方に苦手さが見られることも少なくないことが近年の研究でわかってきています。




(2) 協調運動が苦手なケースも


特に発達障害のお子さんで特徴的なのが、複数の動きを同時に調整する運動である「協調運動」の苦手さです。



粗大運動であれば 

・ボールを蹴る

・自転車に乗る

・縄跳び



微細運動であれば

・ボタンをとめる

・字を書く

・お箸を使う


といった動作が難しくなります。


 

 

3. なぜ発達障害の子は運動が苦手なのか?5つの理由



定規をもつ子ども

(1) 身体感覚の未発達


自分の体がどこにあるのか、どのように動いているのかを感じ取る力が弱いと、


・力加減が調整できない

・バランスをとりづらい

・転びやすい


といったことが起こります。



(2) 脳の機能的特性


「どう動けばいいか」を考える力(運動計画)が未熟なため、指令がうまく伝わらず、動作がぎこちなくなります。



(3) 握力・筋力の低さ


発達障害のお子さんは、筋肉が柔らかく、体幹の弱さが見られることがあります。これにより、姿勢保持や持久力に影響が出ます。



(4) 感覚過敏や鈍麻


・音や接触が苦手

・逆に刺激を感じにくい

といった感覚の違いが、運動の苦手さにつながることがあります。



(5) 発達性協調運動症(DCD)との関係


近年注目されているのが、**発達性協調運動症(DCD)**です。

これは、先ほど説明した協調運動に苦手さが出やすい状態をさします。


発達障害のお子さんの約5〜6%にDCDが見られるとされており、運動の不器用さの背景にある可能性があります。


※発達障害の詳しい診断については👉【保存版】発達障害とは‐診断から治療まで-




4. 運動神経が良くても安心できない?注意すべきサイン



(1) 実は運動が得意な子も少なくない


発達障害のお子さんの中には、


・歩き出しなどの運動発達が早かった

・特定の運動が非常に得意


といったケースもあります。



このようなケースで、


・言葉の遅れ

・他の運動はとても苦手

・対人関係の難しさ


などが同時に見られるのは、発達障害がある可能性について考えるべきサインです。




(2) 反復練習が得意なために伸びるケース


また、同じ動きを繰り返すことが得意なため、結果として「運動神経が良い」と評価されることもありますが、他の運動は極端に苦手だったりするケースも。


文部科学省のデータを用いた調査でも、発達特性のあるお子さんは「運動技能にばらつきがある」と指摘されており、得意・不得意の差が大きいことが特徴とされています。

 





5. 運動が苦手なお子さんに家庭でできるサポート



本を指さす子ども


(1) 小さな成功体験を積み重ねる


「できた!」という経験を増やすことが重要です。

難易度を下げて、成功しやすい環境を作りましょう。



(2) 比較や叱責を避ける


「なんでできないの?」という声かけは逆効果です。

自己肯定感の低下につながるため、できるだけ避けたほうがベター。


苦手な理由をお子さんと一緒に探し、攻略していきましょう。



(3) 楽しさを優先した運動遊び


運動=訓練ではなく、遊びや楽しみの一環としてお母さんも一緒に楽しめるよう、取り組んでいって下さい。




6. 学校体育や習い事で困りやすい場面



(1) 体育の授業でのストレス


・周囲と比較される

・できないことを指摘される


できていないことは本人が一番わかっているので、これ本人にとっては大きなストレスになります。



(2) 集団スポーツの難しさ


発達障害のお子さんは、ルール理解やチームプレーが難しい場合もあり、そこからトラブルにつながることもあります。



(3) 自信をなくしてしまう前にできる工夫


・できるできないではなく、挑戦することに意味がある

・得意な分野を伸ばす


などの対応が重要です。





7. 実際の診療現場から:運動が苦手な発達障害の子どもたち



本と子ども


診療の現場では、


「字が上手にかけない」

「はさみが使えない」

「姿勢が保てない」

「筆圧が非常に弱い」


といった相談が多く寄せられます。



しかし同時に、成長とともに改善するケースも非常に多いのが特徴です。



療育作業療法などを取り入れることで、苦手が改善されていく様子を実際に拝見することはとても多く、嬉しい瞬間です。


「今できない=ずっとできない」ではありません。




まとめ. もし気になることがあるなら、専門家に相談を



遊んでいる子ども


運動の苦手さは、単なる個性の場合もあれば、発達特性の一部である場合もあります。

その見極めは、ご家庭だけでは難しいことが多いです。


当サイトでは、子育て中の親御さんからの声を受け、女性の発達専門医によるオンライン相談を行っています。


自宅から気軽に相談できる、女性医師だから気持ちや悩みに寄り添ってくれる、 診断ではなく、「まずは理解すること」が目的のため、初めてのご相談でも安心です。 「ちょっと聞いてみたい」「発達の偏りかどうかを知りたい」「病院選びのアドバイスが欲しい」——そんな気持ちに、丁寧にお応えします。



まずはお気軽に、私たちの「女性専門医によるオンライン相談」をご活用ください。

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